2001年 3月 20日


裏千家今日庵第十五世 千宗室家元夫人 千登三子様三回忌法要・追善茶会

平成十三年三月九日  大徳寺山内において





 大徳寺塔中 高桐院 細川家が菩提寺 ガラシャ夫人の墓もある 弥生の雪は何年ぶりか










午前7時半 到着したのは われわれ
西宮に住む友人は 前日から京都のホテルで一泊
して待機 直門の会で行う追善茶会の 釜を懸ける
ために

向かって左がその友人、かの有名な伊藤宗典業躰
先生の子息 故宗英業躰の夫人( かつては嫁!)
右がわびすけなる作者 花にはあらず


     









ひとたび 門にいるや 銀世界一色 人影もみえかくれ 茶席をつくるひとびと 茶人のすがた










一筋 さしこむ 朝陽          


いったん 寺の本堂に上がり 正面の庭園と対座  なんと石燈篭に あかあかと燃える ろうそくの灯!
ここのご住職は 知る人ぞ知る 或る流派の茶人でありました










薄茶席になる 建物  屋根の雪が いまにも落ちなんとする 風情
朝陽が 屋根のかげを 障子にうつし










庭師の人々 早起きで そのはたらきは 黙々と

庭師の仕事着 雪の中によく 調和して


















法要の時刻に 雪は荘厳する 千利休居士の寄進によって建立した 大徳寺三門 
歴史は語る いまも脈々と続く 大徳寺の大檀那である千家と その一門を



国宝 大徳寺三門










千家 菩提寺は 大徳寺塔中のなかに 

千利休の墓と一族の墓所  










裏千家千宗室現家元と 故登三子夫人一体の墓 
おふたりの法名が刻まれて
登三子様の戒名 浄光妙登大姉










墓参をおえて これからまた 同門会席 受け持ちへ 


床 一行掛け物 鵬雲斎家元筆 南無帰依佛

この掛け物は 登三子奥様一周忌に当たって 同門会茶席に お家元から会に頂戴したもの 










花  黒文字 龍金花  
花入れ 竹二重切 銘 白頭 六閑斎直書  一燈箱
薄板  丸香台








香合  又妙斎手造 宗旦好 兜巾











点前座  上がり台目

釜 萬代屋繰り口   与次郎造

水指 薩摩


薄茶器 竺叟好 寒雲棗
茶杓 鵬雲斎家元作 銘 追憶
茶碗 赤楽  銘 玄中玄 宗入造 

薄茶      辻利園詰
菓子 橋守  匠寿庵製











当茶席へ お家元がおみえになり ご正客に  次客は若宗匠夫人 三客ご次男伊住宗匠夫人

点前は なぜか 私の順番に当たっていて・・・ 不加減で 失礼いたしました





お見送りさせて いただいた 廊下で

お家元様ご家族を パチリ

雪の逆光を知らぬ ヘボカメラマン

 でした










かつて 日本という国に 家があり 家父長が いました
家と家族をいつくしみ 尽くした 妻 母が いました

 かなしみは 多くとも 語らず・・・ほほえみを 遺して・・・ 








藪つばきを ことのほか 愛された 浄光様






雪の朝の 水屋の窓 から
そっと 撮らせて いただきました





合掌





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