2003年1月7日

いかるがだより
 


 タマちゃんの孫 ダクちゃん 

                                写真(3枚)と文 中宮寺門跡  日野西 光尊

                     

  

新年おめでとうございます          
                      200311


ダクちゃんについて

 僕の本当の名前はダックって言うんだ!

お母さんの名はコダマ、お祖母さんの名前はタマと言った。黒と白のシャム猫のようで、ちょっと狸のようでも有り、みんなに綺麗だ、可愛いって言われていたのだ。でも僕はその母親に似ても似つかない真っ黒で生まれて来た。ある年の7月の夜中に、人間の今のお母さんのお布団の中で産まれた時、お母さんは、「コダマちゃんのお腹から、子猫と一緒に内臓が飛び出して来たのか」と思って、とてもビックリしたそうだ。 という訳で、誰言うとなしに、僕は、ダックって呼ばれるようになったんだ。

 でも僕、尾っぽも長いし、毛の艶も良いし、美男猫だよ・・・兄弟5匹で一番後に残って、結局ここに居るってわけだけどね。

 父親譲りで、怖がりで、内弁慶で、でも、とても甘えん坊なんだ。僕の一番の大好物は、生のおさしみ用のホタテなんだ。欲しくなると冷蔵庫の前に座って「ニャア ニャア 」って泣くんだ。そうするとお母さんが「そんなに可愛い顔をして泣いたら、あげないわけにはいかないわねー」と、少し レンジで温めて食べさせてくれるんだよ。だから何時も冷蔵庫には僕のホタテのパックが入っているんだ! 

僕の特技は時々小鳥を取ってきて、あまり羽も残さずに上手に食べて仕舞うんだ。

 僕の嫌な事は、最近 台所に野良猫が住み着いて、ご飯をもらい、子供まで産んで、みんなで7匹も居て、中庭や奥庭まで来るようになり、僕の領分を侵されているんだ。 僕は喧嘩が大嫌いだし、逃げ回っているのだ。だって喧嘩すると、怪我をするだろ、僕は怖がりだし、お医者さんなんか絶対いやだから、怪我をすると、なかなか治らなくて、お母さんに心配かけるんだ。

 でも僕は、昼間暖かい時は外で遊んで、夜はずっと、大体 家の中に居て、お母さんが、ソロプチミストの用事や、パソソコンで夜更かししている傍の椅子で、ゆっくりと眠っているんだよ! この時が一番安心して寝られるんだ!

御祖母さんのタマちゃんは、良く夜遊びをして、お母さんに心配をかけ、とうとう交通事故で天国へ逝ってしまったけれど、僕はこの点親孝行なんだ。

僕って幸せだなー 





ダクちゃんのお母さんから ワードで送られてきた原稿は まだ続きます。


メール

2003/1/2/3:05
ダクちゃんの写真をWordに入れてみました。もっと可愛いのがある筈ですが、これしか取り込めませんでした。 大分あらいようですね。又お教え下さいませ。



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                                              2000年12月18日

椿 わびすけの家 「中宮寺尼門跡と茶会と猫」より

 タマちゃんの思い出


椿 わびすけ 撮影







メール

    2003/1/5/0:37
椿 わびすけさま 早速メールを頂いて有難うございました。
タマちゃんは丁度お寺の新殿ができる時に、電気工事に来て下さっていた方が、可愛い猫がいるのですが飼われませんか? という事で、生まれたばかりを頂いた猫ちゃんです。それからもしばらく、時々工事にきておられて、今日はタマちゃんのお父さんがみえているなど・・・言っていました。又明日、メールします。


 
2003/1/6/0:55
昨日はメールを打っておりましたら、ダクちゃんが起きてきて、机に上り、とうとう私の椅子を占領して眠ってしまいまして、やっとの事で「明日又メール致します」として閉じてしまいました。ご無礼をお許し下さいませ。
 今、修正会のお勤めがおわり、日中は、新年のご挨拶回りに阪神方面に出掛けておりまして、明日は、奈良県内と、これから色々新年の行事も続きます。

ダクちゃんの経歴もお送りいたします。




         国宝 曼荼羅

ダクちゃんの経歴
                                     

 

ダクちゃんのお祖母さん猫、タマちゃんの経歴からお話しします。平成4年に中宮寺の新殿が出来る時、偶々電気工事に来て下さっていた方が、可愛い子猫がいるのですが飼われませんか? と言う事で、生まれたばかりの猫ちゃんを戴いたのがタマちゃんでした。

タマちゃんは、平成1331日に交通事故のショック死で、何処にも怪我は無かったのですが、舌を噛んでいて、いっぱい血を吐いて、止めてあった車のタイヤに頭を寄り掛からせて、お寺のほうを向いて亡くなっていたのを、見つけました。丁度9歳でした。

平成5年にコダマちゃんが、平成6年にダクちゃんが生まれています。

タマちゃんの子供は3匹のメス猫で、真っ白いユキちゃんは、間も無く井戸に落ちて亡くなり、今はタマちゃんとおなじお寺のお墓で眠っています。他のビビちゃんは、奈良の女性記者の家で元気にしているようです。

コダマちゃんの子供は、5匹も生まれまして、2匹は、何時もお寺の行事などにいらっしゃって下さる、猫大好きなお家でかわいがられ、タマちゃん・コダマちゃんに一番良く似た可愛い子猫は、大阪の獣医さんに請われて・・「タマちゃん」と言う名で、可愛がって、たまに連れて来てくださいます。他の1匹は、一番早いうちに、中に入る方があって、お年寄りのお婆さんが、かわいがるから欲しいとの事で、その後の音信は不通です。

ダクちゃんの事について、先の文で紹介致しましたが、甘えん坊で、最近特に一匹の野良猫が、ダクちゃんを目の仇のように、追いかけるので、絶えず びくびく怯えているようで、私がお堂などに行くときに、付いて来て、お堂の中で、待っていてくれます。

猫は皆そのようですが、仕事をしている机の上に上がってきたり、又、私が座っている椅子に乗りたがって、気持ち良さそうに眠ってしまいます。つい可愛くて、何も躾などしておりません。

ダクちゃんは、どう思っているか分かりませんが、私が母親のような気分なのかも知れません。

 

少し書き過ぎたようですが、以上でございます。写真が二重になりますが、このまま保存致したく、このままで送らせていただきます。

 

                       日 野 西  光 尊

 





裏千家今日庵宗家 昨年度 稽古おさめの日に わびすけが撮影。           2002/12/19/

中宮寺さまは 中宮寺御流の茶道お家元ですけれど、修行として長年お稽古におみえです。
ご宗家の三大忌の七事式に同じメンバーとしてご一緒させていただいた折のこと。
点前座にゆかれ点前をなさるご門跡の、炉中に柄杓をとられるお手が震えているではありませんか。
後で「・・・たいへん緊張いたします。」とおっしゃり、真剣そのもののお姿でした。
初心ということが、道には何より大切だということを、私は目の当たりにいたしました。

またタマちゃんの不幸があったころ、お母さんは三日三晩のお通夜をなさり供養されたのでした。
「かわいそう!」と私が申し上げると、「かわいそうなのは私です。」と悲しいお声が電話から伝わりました。

宗教活動のみならず、女性の地位を高める上でのご貢献は、はかり知れないものがおありです。
どんなにささやかなことにも心をこめて向かわれる、お方なのです。




稽古おさめの日

後で反省会 & 懇親会

ある 小さいホテル

大阪の気のいい男性茶人が

ひょいと私のカメラのシャッターを

ご親切に押して下さったのが 運のつき

背景がどうのと 何度もクレームを

つけて撮りなおし は? つけたの誰?

でも、ご門跡からは次のような

メールが!

ありがたや

ダクちゃん

 

今日の二人のはとても素敵ですね。やはりバックなどを良くお考えになっていらっしゃる事、さすがと思いました。
これからお堂へ行きまして、おつとめですので、取り急ぎ拝見のお礼まてでございます。


光尊合掌

    

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