2004年6月8日
桐蔭会 6月2日 今月の担当は 金沢の 大樋長左衛門さん
寛文6年(1666年)加賀藩の茶道奉行として裏千家四代・千宗室仙叟が五代藩主前田綱紀公の命により
招かれた際、京都在住の楽一入の門人、土師長左衛門を金沢に同道した事により始まる。
長左衛門は金沢東郊の大樋村に最良の土を見い出し、仙叟の好みの茶器を焼成、
330年余、十代にわたる大樋焼の祖となった。
裏千家・桐蔭席は 京都市東山 阿弥陀ヶ峯 下の 豊公廟ちかくに あります
会員であるわびすけは 昼下がりのひととき ふらりと訪れました
席主の 大樋長左衛門(年朗)さん の お話
私はことし 丁度 喜寿になりまして…
みごとなお道具を わびすけのへたな写真でしか お伝えできず すみません
お花 お菓子 金沢から その上 お家元の手づくねも ご先祖のお作品も 加賀の産
仙叟の茶杓は 歌銘 「山中加州に 郭公云々} 替えの御所丸 茶碗の銘が 「加賀」
釜 初代寒雉も ひとすじ 郷土色 待合掛け物 花入ともに 加賀の恩人である仙叟
しかし 最もにくいと思いましたのが 本席床掛け物で ありました
春屋宗園和尚が 雲門の語を述べているところ 茶碗の 茶碗たる あるがままのすがたを
説き さらに 「七十七歳夏」と 揮毫しているのです! 約400年前のことです
さすがに このお宝は カメラにおさめる事が できませんでした
大樋さんの気迫 ご自分の作品をあえて控えられた ことも むしろ 自信のほどを
垣間見たような 気がいたしましたけれど このもの言いは 失礼でしょうか
ちなみに おくさまは 古希でいらっしゃるとか
お二人の笑顔が あたたかかったです どうか いついつまでも お健やかに
関連ページ
2000年茶会記春の桐陰席
追加 桐蔭席 2003年夏 兄と弟と 半僧坊と
竹ひとすじ 千家十職 黒田正玄さん