2000年11月9日
 
五つ星 茶懐石 の 料亭

開炉 の 茶会

吉兆本店





大阪は 高麗橋に ある茶懐石 の 五つ星料亭 吉兆本店

代価から そのぉ われわれ庶民には敬して 遠ざかるのが
ま 常道 でしょうか

ところが 茶会を ここで催すと友人から案内状が
まいりました

そして その日 11月5日がやってまいりました





はじめまして

上は 正面入り口から はいったところ石畳に 腰掛けの しつらい
反古(ほご)張りも 茶の味わい まず待合に通されて 狭いながらも蹲(つくばい) のある中庭



今日は 全館 貸切の 様子

待合 に まず 通されますと
コーンコーン お稲荷さんも 
お待ちでした

たばこ盆  時代松節行李蓋
(こうりぶた)
火入れ 黄交ち 永楽妙全造

灰も よく できておりました

九谷 赤絵の 汲みだし碗で
香せん の 湯が
出されました






待合を出て 別の庭に 導かれてみれば 狭い空間に 風雅な露地のしつらい 

天然の湧き水 この蹲(つくばい)は 建物のなかに半ば入っておりました

上の写真は 建物内部から 見たところ




点心席 大広間

床 掛け物は 加賀友禅作家の 
手になる もの とか

群青 の なかに 白い栗鼠

秋の 照り葉のもとに 糸菊も
 ひっそりと 生けられて





長い座卓 は 真塗りの漆(うるし)
銘々の 折敷は 繰りのある形

最初に出された時の すがた

向こう付け 器 染付の扇面

鯛 昆布しめ 水前寺海苔 防風
かげん酢




一献の あと 椀物 
蓋を とった 時の うつくしさ 

熱々の 雁(がん)つくね 
その味かげん

色どり ともに けっこう でした




本席  小間  

点前座  (如庵を写したものか)  隅炉 釜 紫野釜  天明時代 浄元造


今日の 席主は K 宗明師

裏千家茶道 直門教授者の
一人


宗明師は 阪神大震災の後 
半ば倒壊した建物の なか 
茶一碗を点てて 自服した 
茶人でした

避難所から出て 他所に居を移し
今も学生や 茶に安らぐ人々を
育て 生活されています

本格的に 水屋の 修行を
された 方 です


上 の 写真 

本席 濃茶 床  一行  大徳寺無学和尚 松老雲閑曠然自適

花  小まゆみ紅葉 初嵐椿 花入れ  尺八 写し 江戸初期 青木守鳳作





主茶碗 高麗 


替  黒 銘 巌 楽弘入造



薄茶席  広間   

炉 (四畳半切) 釜 立口松地紋 与斎造る



床  掛け物   今日庵第十五世 鵬雲斎千宗室家元  平常心是道
花  土佐みずき 西王母    花入  萩 灰かつぎ




菓子 亥の子餅  末富製  干菓子 いちょう 松葉  伊織製 


薄器  時代中次 柳蒔絵


茶杓  淡々斎作 

銘   末広




贅沢 と いう 感じ と すこし 違った 今日 の 一会

世は まさに 不況 の まっ只中

その ためも あって  開く ことの できた 苦労人 の 感謝 の きもち

ありがとうございました  ほんとうに!


戻る